朝に店の電話が鳴って私の主催する気功の体験教室を受けてみたという方からでした。
気功の経験者から気功の体験をしたいという電話
気功を習った理由は、ご自身の身体の不調を治して健康になりたい、ゆくゆくは自分でも人を治療したり、気功の不思議な世界を体現したいという事でした。
しかし気功を他でも学んでも、気功を受けても、気功の練習をしても、気というものが実感できないというお話でした。
そこで今までどのような気功を習ったのか尋ねると、タントウコウを学んだそうです。
タントウコウを習っていた気功教室では力を抜くとか、ざっくりとしたことはおしえてもらったが、具体的な事は教えてもらっていないという事でした。
タントウコウは、一センチ単位で指や肘の位置やつま先の角度などを調整する必要があるのですが、細かく習っていないという事は、教えている気功の先生も良く分からずに見よう見まねで教えていたのかもしれません。
他のところでは、太極拳のようなゆっくりとした体操のような気功を習ったという事ですが、ここでも気を感じることはなく、質問をしても、気が分かるまでに長くかかるから、とにかく続けてくださいと言われてしまったそうです。
なぜ、タントウコウもざっくりとしか教えてもらえない先生や、とりあえず続けてくださいという適当なアドバイスしか出来ない先生だったかというと、おしえている本人も良く分かっていないからです。
ではなぜかというと、人間は人に何かを説明する時に自分の理解の範疇でしか教えられないからです。
知っていること以外は教えられないということは先生自身が気の事を良く分かっていないからでしょう。
自分が出来るようになったけど人に教えられないというのは、何となくわかっているけど、説明できるほど理解力がないから。
また実際に気功の治療を受けたけど効果が分からないというのは論外です。
効果が分からないというのは、気が出ていないのと同じですから。
効果があったとしても、気を相手が気の効果を分かりやすいように検査などでビフォーアフターで教えてあげないとわかるものも分からないという場合もあります。
それでも、どこかにしっかり気功をある程度の理屈や、誰でもできるようになる気功の練習法を教えてくれる先生はいるので探してみてください。
気功の稽古の話に戻りますが、気を感じながら練功をするのと、気を感じられずに練功をするのとでは、効果は月と鼈です。
どうせやるなら自分が今何をしていて、どう気を感じているのか理解しながら、練功したいと思いませんか?
またせっかく長い年月を割いて気功の鍛錬をしていても、何年もしてから気の事を気が付くのと、やり始めから気を感じているのとでは、後々の成長に大きな差が生まれます。
非常にもったいないのです。
気功を用いて人を治療する際も、動功(気功体操)やタントウコウをしていていつか期の治療が出来るようになるかというと、そうでもありません。
そんなことをするよりも、気を感じたり、気を出したり、氣そのものを練る、稽古をした方が効率的で早く覚えられます。
ちなみに、私が今まで教えてきた生徒で気が分からなかった人はいません。
私が気功を教える際は、1気を感じる、2気を出す、3気を操る 4気を強める 5気の施術 (他自を癒す)という順序で教えています。
なぜこのような順序で教えているかというと、基礎中の基礎だからです。
気を感じられないのに、ただ同じことを繰り替えてしていたら間違った方法なのか、上達しているのかという事が本人にも分かりません。
先生に教えてもらっているから大丈夫というかもしれませんが、その先生が良く分かっていなかったら時間もお金も健康も勿体ないです。
気が分かっていないのに、見よう見まねで恰好だけ真似ても中身が伴ってきません。
太極拳は健康体操と言われていますが、身体の使い方や、気を感じることが分かれば、合気のように物凄い力を発揮することが出来るようになりますし、実戦にも使えるよう格闘技や武術になります。
しかしただ健康体操のように形だけ真似ても、軽い体操と同じになってしまいます。
気功を覚える早さや習熟度を上げるには、気を感じられるようになり、気を出したり出来るようになった後、タントウコウや、太極拳のような気功体操をすることをお勧めします。
その方がより楽しくより確実に気功が上達できて身につくからです。