こんにちはよろしくお願いします。
今回は前回の続きです。
前回の可逆性の高い症状の次に、治りやすい症状についてお話します。
このタイプの症状の特徴としては、主に以下のような原因が挙げられます。
- 心因的な問題
- 自律神経の乱れ
- 内臓機能の低下や異常
これらは身体の深部に問題がある場合であり、治療の上手い、下手最低限の基準、前回の良い施術家ダメな施術家①の血液や筋肉の問題と比較すると、多少複雑で複数の問題が絡み合っています。
例えば、ストレスや神経伝達の異常、血行不良などが同時に関与しているケースが挙げられます。
自律神経や内臓機能の改善は、怪我や風邪の治りと同じように、体質が改善するまでに少し時間がかかりますが、普通に改善できます。
具体的には、以下のような症状が該当します。
これらが、中程度の時間がかかる症状として挙げら。れる例です。
消化器系の症状
胃の不調
胃痛
吐き気
食欲不振
腹部の張りやガス溜まり
腸の不調
過敏性腸症候群
腹痛
便秘や下痢
食欲不振
潰瘍性大腸炎
循環器系の症状
動悸
胸の圧迫感
ストレス性の高血圧
血行不良
冷え性
手足のしびれ
胸の痛み
呼吸器系の症状
呼吸の不調
過呼吸症候群
息苦しさ
喉の詰まり感(ヒステリー球)
神経・筋肉系の症状
筋肉の緊張やこり
緊張型頭痛
偏頭痛
首や肩、背中の強いこりや痛み
顎関節症
皮膚疾患
皮膚の問題
じんましんやアトピー性皮膚炎の悪化
肌荒れやくすみ
その他の身体症状
慢性的な倦怠感
疲労感
めまいやふらつき
発汗異常
精神症状
感情の揺れ
情緒不安定、急な怒りや悲しみ
集中力の問題
集中力の低下、記憶力の低下
睡眠の乱れ
睡眠不足や極端な眠気
女性特有の症状
生理不順(ホルモンバランスの乱れ)
更年期症状(ホットフラッシュ、気分の落ち込み)
専門治療院と実際の効果の矛盾
これらの症状に関しては、自律神経専門の整体院や気功院があります。
特定の分野に特化した施術を謳う場所があります。
専門性を掲げているところは、他の治療院よりも「治せそうだ」と思わせる印象を与えることが多いでしょう。
しかし、実際にそういった専門の治療院に行っても症状が治らない方が、私のところに来ることが多々あります。
ここで矛盾が生じます。
専門性を謳いながら治せないというのは、「治します」と宣伝しているのに結果が伴わないということです。
これは宣伝と実際の効果が一致していないという問題です。
治せない理由をすり替える施術者
専門の治療院に行っても治らない場合、よく言われるのが「良く使うから負担がかかって」「生活習慣が原因だから」とか「症状が重いから」という理由です。
しかし、普通に生活しているだけで体調を崩してしまった人が、なぜ生活習慣のせいにされなければならないのでしょうか。
それでは問題の本質をすり替えていることになります。
私自身もかつては同じようなことをしていました。
過去には、患者さんに「考え方が原因ではないか」とか「ストレスを溜めやすい性格なのでは」といったことを言ってしまったこともありました。
今振り返ると、それは完全に誤った判断であり、患者さんに対して申し訳なかったと、めちゃくちゃ反省と後悔をしています。
当時は技術が未熟で、結果を出せていなかったからこそ、そうしたことを言ってしまったのです。
しかし現在は、結果を出せる施術を提供できるようになりました。
だからこそ言えるのですが、専門性を謳う以上、症状を改善できなければいけません。
専門的な治療院で結果が出せないのは、残念ながらその施術者の技術不足が原因です。
この話をすると、「信頼している先生が否定されたようで不快だ」という方もいるかもしれません。
しかし私は、そういったことを気にするつもりはありません。
私は、とにかく「つらい症状から解放されたい」「楽になりたい」と思う方に向けて話をしています。
先生やテクニックにこだわるのではなく、純粋に症状を改善したいと願う方にこのメッセージが届けば良いと思っています。
もし「信頼していた先生が否定された」と感じるのであれば、その思いを否定するつもりはありません。
ただ、本当に苦しみ抜いて、「もう誰でもいいからこのつらさを何とかしてほしい」と思ったときに、この話が少しでも役立てばと願っています。
改善が難しい、もしくは不可能な症状について
3番目に挙げるのは、不可逆性が高い、つまり非常に治りにくい、もしくは治らない症状です。
これには、例えばパーキンソン病のような難病指定されている疾患が含まれます。
このような病気は、日常生活に大きな支障をきたし、原因不明のまま神経細胞が衰えていき、動けなくなってしまうような病気です。
こうした症状に対しては、たとえ病気そのものを治すことができなくても、患者さんの生活を少しでも楽にすることは可能です。
たとえば、パーキンソン病の方でも、必ずしもその病気だけを抱えているわけではありません。
肩こりや腰痛、全身のだるさなど、他の症状を同時に抱えていることが多いです。
このような場合、治りにくい病気そのものは改善が難しくても、治りやすい症状を軽減してあげることができます。
具体例を挙げると、パーキンソン病の方は、歩き始めると止まれなくなり、物にぶつかってしまうことがあります。
しかし、治りやすい症状を改善することで、立ち止まれるようになったり、腰痛を軽減して姿勢を良くしたりといったサポートが可能になります。
こうしたアプローチにより、たとえ難病そのものが改善しなくても、患者さんが日常生活をより快適に過ごせるようにすることは十分に価値があります。
そのため、治療を試みる意義は大いにあると言えるでしょう。
一般的な症状は治って当然
最初にお話ししたような、肩こりや腰痛、頭痛、バネ指、腱鞘炎、または軽い自律神経失調症、少し気分が落ち込んだり、やる気が出ないといった症状は、治って当然のものです。
通い始めから改善を実感できます。
例えば、肩こりや腰痛などの一般的な症状は、多く見積もっても5回以内で改善するものです。
自律神経の乱れなどの場合でも、10回以内には良くなるのが普通です。
週1回のペースで通っていただければ、その範囲内で十分改善します。
具体的には、1回施術を受けるだけで症状が3分の1程度改善することもあります。
例えば、施術前には肩こりや首の痛みが我慢できないほど辛かった状態が、1回の施術で「そこまで辛くはなくなった」と感じられるレベルにまで緩和されます。
そして、2~3回の施術で「明らかに良くなっている」「このまま続ければ完治しそう」と実感されるケースが多いです。
これが施術者として当然できるべきことです。
なぜなら、ホームページや広告には専門性や「改善します」と謳っているからです。
にもかかわらず、結果が出ないのは、言っていることとやっていることが違うということであり、それが最大の問題です。
施術者の技術が結果を左右する
施術者の「上手い」「下手」を分けるのは、症状が重いか軽いかではありません。
たとえ「重症の肩こり」や「重症の腰痛」「重い自律神経失調症」であっても、これらは体の構造上、自然治癒力が働けば改善する症状です。
自然治癒力とは、身体が本来持っている自ら回復する力です。
この力を引き出せば、身体は自分で治り始めます。
一方で、自然治癒力が発揮されても治らない症状が、本当に治りにくいものです。
これはどうしようもないので、手のだしようがない、文字通り適応範囲外の症状です。
下手な施術者というのは、この自然治癒力を十分に引き出す技術がないため、結果的に症状を改善できないだけなのです。
つまり、上手い施術者とは、自然治癒力をしっかりと働かせ、身体が自ら治るきっかけを作ることができる人です。
重要なのは、自ら集客して受け入れた方の不調を改善するという結果を出せるかどうかです。