気功の回数券はおすすめしません【結論】
私は15年以上、整体・気功の現場にいます。
そこでおもうのは、お客さんの立場になった時の結論、回数券はデメリットが圧倒的に勝ちやすい。
理由はシンプル。お金・時間・判断が「縛られる」から。
という事で今回は気功で売っている回数券のお話をします。
まず押さえるべき「整体 回数券 デメリット」8選
通う前提を押しつけられる
気功院によっては、初回や2回目の段階で「10回分」「20回分」の回数券を勧めてきます。
するとお客さんは、
- 「最初からそんなに通うのが当たり前なんだ」
- 「改善には10回以上は必要なんだ」
と無意識に思い込まされます。
本来は人によって改善スピードは違い、数回で十分なケースもあるのに、長期で通うのが当然という前提が作られるんです。
結果、症状が軽くても「まだ契約分が残っているから通わなきゃ」となり、卒業のタイミングを自分で決められなくなる。
つまり「通う前提を押しつけられる」とは、患者の自由な判断ではなく“院側の都合で設定された来院回数”を前提にされてしまうことなんです。
料金が不透明になる
気功院では「10回で◯万円」という回数券を提示されると、ぱっと見は「1回あたり安くなる」と思いがちです。
ですが実際に計算すると、
• 単発料金とほぼ同じ
• ほんの数百円しか変わらない
• 逆に回数券の方が割高なケースすらある
という例が珍しくありません。
さらに「別途オプション料金が必要」「初回だけ割引、2回目以降は通常料金」といった条件が隠れていることもあります。
つまり、数字のトリックで安く見せているだけで、患者側が得をしているとは限らないんです。
途中でやめにくい
回数券は先払いなので、「もうお金を払ってしまったんだから、使い切らないと損」という心理が働きます。
これを サンクコスト効果 と言います。
本来なら、
- 効果が出ない
- 相性が合わない
- 忙しくて通えない
といった理由でやめるのが合理的です。
でも「残り回数がもったいない」という気持ちに縛られて、ズルズルと通い続けてしまう。
結果、時間もお金も余計に失われます。
つまり「途中でやめにくい」とは、患者にとって“損切りできない心理トラップ”を仕込まれている状態なんです。
施術の質が下がる可能性
通常の単発払いだと、気功師は「今日の1回で満足してもらえなければ、次は来てもらえない」という緊張感があります。
つまり 毎回の施術で結果を出すことが、リピートや信頼につながるわけです。
しかし回数券は、すでに複数回分の料金を前金で受け取っています。
すると施術者によっては「売上は確保できているから」という安心感から、
- 1回ごとの質を高める意識が薄れる
- 改善スピードより「回数を消化させること」が目的になる
という方向に傾く危険があります。
結果、患者からすると「結局ダラダラ通わされているだけ」「変化を実感できない」という不満につながりやすい。
要するに、「施術の質が下がる可能性」とは、“お金を先にもらっている安心感が、1回ごとの真剣さを奪うリスク” のことです。
H3 必要な回数が見えなくなる(補足解説)
本来なら施術回数は「症状の状態」に合わせて柔軟に決めるものです。
- 2〜3回で改善する人もいれば、もっとかかる人もいる
- 改善が早ければ卒業してよい
これが自然な流れです。
しかし回数券を買ってしまうと、気功師は「まだ◯回残っていますから続けましょう」と言いやすくなります
すると患者側も「せっかく残っているし」と思い込み、症状が良くなっていても回数を消化するまで通うのが正しいと錯覚してしまう。
結果、
- 本当はもう必要ないのに通い続ける
- 必要な回数が見えなくなる
「改善に必要=残り回数」という誤解が定着するという本末転倒が起きます。
つまり「必要な回数が見えなくなる」とは、“改善の実情”よりも“残り回数”で判断してしまう心理トラップのことなんです。
症状の変化に対応しづらい
- 気功は、本来その人の状態に合わせて
- 来院の間隔(毎週なのか、月1で十分なのか)
- 施術内容(強め/軽め、部位の重点)
通う必要の有無
をその都度調整するべきものです。
ところが回数券があると、気功師も患者も「消化ありき」でスケジュールを組んでしまいます。
- 改善が早くても「残りがあるから通う」
- 逆に悪化しても「同じ間隔で消化」
こうして症状に合わせた最適化が崩れ、回数をこなすことが目的になってしまうのです。
つまり「症状の変化に対応しづらい」とは、個別の状態に合わせるべき調整が、回数券によって固定化されるリスクを指しています。
治らなかったらお金の無駄
患者さんは「回数を通えば良くなるはず」と期待して回数券を買います。
しかし現実には、
- 思ったほど改善しない
- 体質や症状に合わない
- 途中で効果を感じなくなる
といったケースもあります。
ところが多くの気功院では「返金不可」の規約になっており、結果が出なくても払った分は戻ってきません。
その結果、
症状は変わらない
お金だけ失う
他の院に行く予算も減る
という最悪のパターンに陥ります。
つまり「治らなかったらお金の無駄」とは、“成果保証のない先払い”だからこそ起きるリスクを指しています。
余ったら無駄になる
本来の理想は、症状が改善したらすぐに卒業して、時間もお金も使わずに普通の生活に戻ることです。
しかし回数券が残っていると、
• 「もったいないから通わなきゃ」
• 「せっかく払ったんだし」
という心理が働きます。
つまり症状改善がゴールではなく、回数を消化することがゴールにすり替わってしまうんです。
さらに有効期限が設定されていれば、通えなかった分は完全に無駄=実損になります。
要するに「余ったら無駄になる」とは、回数券が患者を“卒業”ではなく“消化”に誘導する逆効果の仕組みだということです。
まだある気功の回数券のデメリット11
有効期限の罠
期限切れになった分は返金されず、実質ゼロになります。
休業・閉店・移転リスク
院が突然休業・閉店・移転した場合、回数券が使えなくなることがあります。
価格改定リスク
「今後値上げするので今のうちに」と抱き合わせ販売されることもあります。
比較検討の阻害
回数券が残っていると他院への切替えをためらい、改善の機会を逃します。
アップセルの踏み台
回数券を入口に、高額コースや物販を勧められることもあります。
家族・友人を巻き込む誘導
「家族も使える」と言われ、周囲まで販売対象になるケースもあります。
担当変更の引き継ぎ不全
スタッフ交代で計画が崩れても、回数だけが残ってしまいます。
コンプラリスク
「◯回で治る」といった説明は景表法違反の恐れがあり、信頼を損ないます。
個人情報ロックイン
残り回数の消化を口実に、DMや電話が続くことがあります。
災害・病気・引っ越し
通えなくなっても未使用分は返金されないことが多いです。
予約優先の歪み
回数券消化者が優先され、新規や急ぎの人が予約しづらくなります。
それでも買うなら—最低限のチェックリスト
・単価換算:1回あたりが本当に割安か?手元で計算。
・返金・中途解約:規約の「但し書き」まで読み切る。
・有効期限:開始日・終了日・延長条件の有無。
・担当固定:担当変更時の引き継ぎルールを確認。
・頻度の柔軟性:状態で間隔を変えられるか。
・施術方針:「卒業」を前提に組む院かどうか。
・連絡手段:体調変化→予約調整がスムーズか。
・クーリングオフ相当:院ポリシーの有無と条件。
例外的に「買っていい」ケース
症状がすでに 9割以上改善していて、あとはメンテナンスだけという状態なら、回数券を買っても大きなリスクは少ないです。
• 自分で「必要な頻度」が分かっている
• 担当も固定で信頼できる
• あくまで「維持のため」に通いたい
こういう条件がそろっていれば、お得にメンテナンス通院できる手段として回数券を活用してもよいでしょう。
ただし、実際には本当にしっかり良くなると再発はしません。
そのため、定期的に通う必要は基本的になくなります。
どうしてもメンテナンスに通うなら、最低でも月1回で十分であり、各週など頻繁に通う必要はまったくありません。
私が一番おすすめするのは 3か月に1回のペースです。
この頻度が一番体への負担が少なく、面倒に感じる方にも無理なく続けられるからです。
当院の方針:回数券なし、短期で卒業
初回から誰が見ても明らかに変わったと言える変化を出すっていう事です。
状態に合わせて「間隔・内容」を毎回最適化した施術を提供するという事もあります。
不要な通院は勧めない。卒業大前提です。
相談はLINEで随時。無理な引き止めは一切しません。
今回の話は他院を否定したいわけではありません。
お客さんの立場に全面的に立ったときに、仕組みとして、先払い・回数券による通院の固定化はデメリットが多いし、ミスマッチを増やす、それだけです。
よくある質問(FAQ)
Q1:割引が大きいなら得では?
A:割引は「最適化」を保証しない。
状態に合わせた回数・間隔の可変の方が、結果的にコスト効率は良いです。
Q2:慢性症状は回数が必要では?
A:必要な場合もある。
ただし先払いで固定化する理由はありません。
経過を見て柔軟に決めるのが合理的です。
Q3:家族で使えるなら便利?
A:便利の陰で販売拡大の口実になりやすいのでおすすめしません。
まずは本人の改善を最優先に、必要時のみ家族へというのが正解です。
Q4:返金可の回数券なら安全?
A:但し書きで実質不可の例があるので、返金条件・期限・手数料を「書面」で確認しましょう。
まとめ:縛られず、最短で卒業を目指す
回数券は「お金・時間・判断」を縛る設計になりやすい。
19のデメリットを把握したうえで、単発×可変の通い方を選びましょう!
目的は「通うこと」ではありません。
生活が戻ることだけです。
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