80代の母に遠隔気功を受けさせたい、という娘さんからの相談でした
先日、50代の娘さんからこういう相談を受けました。
「80代の母が脳梗塞をやってから、精神的に弱くなってしまった。元気がない。遠隔気功で、少しでもいい状態を保ってあげたい」
親を想う気持ちはよく分かります。
高齢で病気をした親を前に、何かしてあげたいと考えるのは自然なことです。
ただ、わたしが最初に娘さんに伝えたのは「先に、あなた自身が受けてください」ということでした。
理由は1つ。体験もしないで話だけを鵜呑みにして親に受けさせると、駄目な遠隔気功にお金を払ってしまうリスクが高いからです。
この記事では、今回の相談を元に、遠隔気功を高齢の親に受けさせたい家族が、何を確認してから依頼すべきかを解説します。
なぜ、体験せずに受けさせるのは危ういのか?
世の中には、遠隔気功と名乗っていても実際には何も起きないものがあります。
受けた本人が何も感じない、物理的な変化が出ない、施術者の説明が曖昧で終わる。
そういうものに1回数万円、場合によっては数十万円を払ってしまうケースが少なからずあります。
高齢者の場合、本人が自分で判断できる状態にないことも多く、家族が「信頼できそう」という印象だけで申し込んでしまう。
結果、お金も時間も失って、親の状態は何も変わっていない、ということが起きます。
さらに、効果のないものに通っている間、親の状態が停滞したり進んだりする時間の損失もあります。
年齢が進むほど、この損失は大きくなります。
遠隔気功を受けさせたい家族が一番避けるべきなのは、駄目な遠隔気功にお金を払い続け、親の状態が何も変わらないまま時間だけが過ぎていくことです。
改善に向かわないどころか、親は辛い状態のまま、家族は「何かしている」という気持ちだけで現実は止まっている。
この状況が一番苦しい。
実際、わたしのところには、別の遠隔気功を受けたけれど何も変わらなかった、という相談の電話が毎月のように入ります。
しかも、同じ施術者の悪い評判が繰り返し耳に届きます。
遠隔気功の世界には、こういう問題が現に存在しているということです。
娘さんが先に受けた結果、何が起きたか
「何か不調はありますか」と娘さんに聞いたところ、慢性的な肩こりと腰痛があるとのことでした。
何年も続いていて、騙し騙しやっている状態。
「では一度受けてみてください。わたしの実力を確かめてから、お母様にどうするか判断してほしい」とお伝えして、遠隔気功を1回受けていただきました。
結果、15分ほどで背中全体が楽になり、身体が軽くなったと連絡がありました。
腰の範囲にも変化が出ていました。
これで娘さんは「実力は確かめられた」ということで、お母様への遠隔気功を依頼されました。
このプロセスが大事だと思っています。
娘さんは自分の身体で「確かな変化があった」と確認した上で、母親に受けさせる判断をしている。
話を鵜呑みにして申し込んだわけではないのです。
本物の遠隔気功と、駄目な遠隔気功は何が違うのか
わたしの15年の臨床観察から言うと、本物の遠隔気功には共通点があります。
本物は、1回で確かな変化が出る
本物の遠隔気功は、基本的に1回で何かしらの変化が出ます。
- 身体の重さが抜ける
- 不快感が減る
- 重心の位置が変わる
- 肩や背中の緊張が緩む
- 呼吸が深くなる
こうしたその場で身体が感じ取れる変化があります。
娘さんのケースでは、15分で背中全体が楽になり身体が軽くなった。
これが本物の変化の出方です。
「何回も通わないと分からない」「続けないと効いてこない」というのは、本物の条件から外れます。
効くものは初回からサインが出ます。
駄目な遠隔気功に共通する3つの特徴
逆に、駄目な遠隔気功には次のような特徴があります。
受けた本人に何も起きない
施術後、本人が「何も感じなかった」「変わった気がしない」と言う。身体の感覚として明確な変化がない。
これが一番の警告サインです。
主観的な感覚の話だけで、物理的な変化がない
「スッキリした気がする」「気持ちが軽くなった」という気分の話だけで終わる。
肩の可動域、立ち上がる速さ、背中の緊張など、観察可能な身体の変化が伴わない。
気功師の説明が抽象的な言葉と、寄り添い系のフレーズに終始する
「宇宙のエネルギーが」「波動が上がる」「チャクラが開く」のようなスピリチュアルな言葉だけで説明する。
あるいは、「きっと良くなりますよ」「大丈夫ですよ」「お気持ちよく分かります」といった寄り添う姿勢の言葉と、根拠のない希望的観測の会話ばかりで、肝心の身体の話が出てこない。
自律神経がどう変化するか、筋緊張がどう抜けるか、重心がどう移るか。
こうした観察可能な身体の話ができない施術者は、本物の遠隔気功を提供していない可能性が高いです。
高齢の親の場合は、判定が難しい
ここが、このケースで一番難しい論点です。
本来は、受けた本人に「どう変わったか」を細かく確認します。頭痛なら週に何回、何時間続くか。
腰痛ならどの体位で、どの範囲が、どのタイミングで痛むか。こうした情報を本人から聞き取って、施術の前後で比較します。
ところが70代80代の親の場合、この聞き取りが難しい。
症状を細かく言語化できない、記憶が曖昧、痛みはあるけれど「まぁこんなもんだ」で済ませてしまう。
家族が把握しようとしても、本人が話してくれないから情報が取れません。
そうなると、子の側が一方的に遠隔気功を送る状態になります。
本人が自覚で変化を報告しないから、効果が出ているのかいないのか、判断できない。
これが、高齢の親に受けさせたい場合の現実的な難しさです。
そこで、本人の自覚報告ではなく、家族が外から観察できる変化で判定する方法が必要になります。
家族が観察できる、高齢者の変化指標
本人が「良くなった」と言わなくても、日常の中で家族が見ていれば分かる変化があります。
わたしが臨床で重視しているのは次のような指標です。
眠り
一番分かりやすい指標です。
- 寝付きまでの時間が短くなったか
- 夜中に起きる回数が減ったか
- 朝起きる時間が自然に定まってきたか
- 寝起きの表情が穏やかになったか
本人が「よく眠れた」と言わなくても、家族が見ていれば変化が分かります。
食欲
- 食べる量が戻ったか
- 食べる速度が変わったか
- 好きなものを自分から選ぶようになったか
高齢者は食欲の変化が身体の状態をよく反映します。
表情
- 笑顔の頻度
- 目の力の入り方
- 無表情でいる時間の長さ
精神的に弱ってきた方の場合、表情の変化は重要な指標です。
会話量
- 話しかけた時の反応の速さ
- 自分から話し始めることがあるか
- 声のトーンや大きさが変わったか
歩く速度と立ち上がる動作
- 身体の機能を直接反映します。
- 歩幅が広がったか、ふらつきが減ったか
- 椅子から立ち上がる時に手をつく必要があるか
- 立ち上がるまでにかかる時間
こうした家族が普段の生活で観察できる変化を記録しておくと、遠隔気功が効いているのか効いていないのかが判断できます。
重要なのは、症状が完全に消えなくても、何かしら変化が出ていれば意味があるということ。
眠りが深くなった、食欲が戻った、表情が動くようになった、それだけでも身体の中で動きが出ている証拠です。
逆にこれらに何の変化もないなら、続ける意味はありません。
親に受けさせる前の、本人検証の手順
まとめると、高齢の親に遠隔気功を受けさせる前のプロトコルはこうなります。
ステップ1:子がまず自分で1回受ける
何か不調があるはずです。肩こり、腰痛、頭痛、不眠、疲労、何でもいい。自分の身体を使って実力を確かめる。
ステップ2:その場で確かな変化が出たか確認する
15分から30分の間に、身体の感覚として明確な変化があるかを見る。
重さが抜ける、不快感が減る、重心が変わる、緊張が緩む。
何もないなら本物ではありません。
ステップ3:本物と判断できた時だけ、親に依頼する
自分の身体で確認できた上で、親への遠隔気功を依頼する。
ステップ4:親の変化を観察指標で追う
眠り、食欲、表情、会話量、歩く速度など、観察できる指標で変化を記録する。変化がなければ続ける必要はない。
この4ステップを踏めば、駄目な遠隔気功にお金を払い続けるリスクは大きく下がります。
厚生労働省も気功の高齢者への効果を示している
参考までに、厚生労働省の統合医療情報発信サイト「eJIM」でも、気功についての情報が公開されています。
そこでは、気功が高齢者のQOL向上、身体機能、バランス感覚の改善、転倒予防などに役立つ可能性があるとする研究結果が紹介されています。
また、副作用が少なく比較的安全な実践法であるとも記載されています。
一方で注意点として、医療機関の受診を後回しにしてはいけないこと、施術者のトレーニング歴や経験を確認することが明示されています。
気功そのものが怪しいのではなく、誰がやるか、何を確認するかが問題だということです。
結局、どこまで良くなるかは分からない
正直に言います。どこまで良くなるかは、こちらの技術と相手の健康状態の両方に依存します。
80代で脳梗塞をやった方が、若い人と同じ変化の出方をするわけではありません。
そこは気をつけてほしい部分です。
ただ、受けさせる以上、何かしら身体の中で動きが出ているかどうかは確認する必要があります。
これが本物の遠隔気功と駄目な遠隔気功を分ける基準です。
親に遠隔気功を受けさせたい方へ、院長から伝えたいこと
親を想う気持ちは尊重します。
受けさせたいなら受けさせていい。
変化が出れば一番いいし、劇的に変わらなくても、何かしら身体の中で動きが出ていれば意味はあります。
ただ、守ってほしいことが2つあります。
ひとつ、自分が体験していない状態で、話だけを鵜呑みにして親に受けさせない。
これが親のためにもなるし、あなた自身のためにもなります。
ふたつ、受ける時は先に自分で確かめる。
1回受ければ本物かどうかは分かります。
その場で確かな変化がなければ、親に受けさせる必要はありません。
わたしのところには、遠方や海外在住の方、40代から60代の方を中心に遠隔気功の依頼をいただいています。
医師、鍼灸師、柔道整復師、看護師など医療職の方にも受けていただいています。
本当に困っていて、真剣に改善したい方だけご連絡ください。正面から向き合い、結果を出します。
変化の出方には個人差があります。


