自律神経失調症とは、交感神経と副交感神経のバランスが乱れることで起こる様々な不調のことを指します。
しかし、自律神経失調症は基本的に「可逆性」が高い、つまり元の健康な状態に戻りやすい性質を持っています。
「可逆性」とは、簡単に言えば「一度変化が起きても元に戻れる」という性質のことです。
例えば、
- 氷が溶けて水になっても、また冷やせば氷に戻ること(物理的な可逆性)
- 疲れていても休息すれば元気になること(生理的な可逆性) といったイメージです。
つまり自律神経失調症は元に戻りやすい=治りやすいのです。
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- 適切な施術や生活習慣の改善を行えば、短期間でも回復することがよくあります。
- 慢性化していても、本来の原因に正しくアプローチすれば改善することが可能です。
- 多くの場合、一時的なストレスや環境によって引き起こされているため、正しい方法をとれば症状が消えていきます。
なぜ自律神経失調症は改善しやすい不調なのか?
これは整体や気功によって、身体の緊張が解け、自律神経や血流が整うことで起こる現象で説明できます。
具体的には以下の要素が深く関係しています。
気功や、整体を受けると以下の効果が生まれます。
つまり蓄積した疲れを改善するには休息という日数がかかりますが、体的には、適切な施術をすれば、すぐに反応して戻る状態だからです。
① 筋肉の緊張がゆるむ
整体や気功を受けることで、無意識のうちに蓄積していた筋肉の緊張が解けます。
筋肉が緩むと、関節の可動域が広がり、身体が柔らかく、動きやすくなります。
② 血行が良くなり体温が上がる
施術によって筋肉や血管が緩み、血液循環が促進されます。
その結果、手足の末端まで酸素や栄養が行き届き、身体全体がポカポカと温まります。
③ 自律神経のバランスが整う
気功や整体は副交感神経を優位にするため、自律神経の乱れが整います。
副交感神経が優位になると心身がリラックスし、精神的にも身体的にも緊張や疲労が取れて、軽く、楽に感じられます。
④ 脳や神経系への作用
気功や整体により脳の神経伝達や感覚受容器の働きが調整されることで、
「痛み」や「こり」といった不快な感覚が軽減され、身体の軽さや爽快感につながります。
自律神経失調症の原因
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原因は大きく3つに分類される
1生活習慣(食事・睡眠・運動不足)
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- 睡眠不足、栄養バランスの乱れ、運動不足が影響する。
- 適切な生活習慣の見直しによって自律神経が正常に戻る
睡眠の改善や体を休めるだけでも症状が改善できる段階・状態です。
2 事故・怪我・アクシデント
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- 過去の骨折、打撲、怪我、頭部打撲、ムチ打ちなどの影響、転ぶ、突き指、捻挫、脱臼、事故などあらゆる外傷が体を歪ませます。
神経伝達の異常は何十年たっても消えないために古傷という概念があります。
身体の歪みや筋緊張の影響で自律神経が乱れる。
一般の回路や整体で症状は緩和するが、根本原因の古傷を解決しない限り、一定より良くならないまたは再発を繰り返す状態です。
3心因性(ストレス・精神的要因)
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- 過度なストレス、不安、抑圧された感情などが影響
- 長期間の精神的負担の蓄積、もしくは一時的な強いストレスにより、自律神経のバランスが崩れる。
身体を整えても表面上の症状は改善できるが、原因の心因的要素に対処して改善しない限り、再発を繰り返す、または思ったように改善できない。
つまり、自分だけの努力や一般的な方法では追いつかない状態・段階があるのです。
【自律神経失調症の改善法】
自律神経失調症の改善方法は二つに分けることが出来ます。
1 生活習慣・事故・ケガが原因の自律神経失調症はボディーワークで改善可能です。
このタイプの自律神経失調症は、休息などセルフケア、または、古傷の改善を含めた適切な施術、整体やカイロプラクティック、オステオパシーなどで改善可能です。
2 心因性の自律神経失調症は心因的な原因を作っている、ストレス源を解決する必要があります。
心因性の自律神経失調症はトラウマ・心理的要因の解決が必要になります。
- 心因性の自律神経失調症は、過覚性(過剰な神経の興奮)によって引き起こされる。
- 過覚性が続く限り、自律神経が乱れ、治りにくい・症状が再発しやすい。
- 根本的な改善には、トラウマや心理的ストレスを解消し、過覚性を解除する必要がある。
心理的要因を解決しない限り、施術だけでは一時的な改善にとどまり、根本原因にアプローチできていない為、再発を防げないという理屈になります。
過覚性(かかくせい)になるとどうなるか?
過覚性とは、神経が過剰に興奮した状態が続き、心と体が常に緊張している状態を指す。
これが続くと、精神的にも肉体的にも大きな影響が出ます。
解決方法
- トラウマや心理的ストレスを解消し、過覚性を解除する。
- 過覚性を取り除けば、自律神経は正常に戻り、症状の再発も防げます。
① 精神状態の変化(常にストレスフルな状態)
過覚性になると、脳が危険を察知し続けるため、リラックスできず、強い不安や恐怖を感じる状態が続きます。
- 不安感・恐怖感が強くなる(理由もなく不安になる、些細なことで恐怖を感じる)
- 緊張が抜けず、リラックスできない(常に警戒モード、寝ても疲れが取れない)
- 怒りっぽくなる、イライラが増す(交感神経が過剰に働くため、些細なことで怒りが湧く)
- 思考がネガティブになる(悪いことばかり考えてしまう、過去のトラウマを思い出しやすい)
- 集中力や記憶力が低下する(脳が危険信号を出し続けるため、冷静な判断ができなくなる)
- パニック発作が起こりやすい(急に息苦しくなる、動悸が激しくなる)
② 肉体状態の変化(常に緊張している身体)
過覚性の影響で自律神経が乱れ、身体も異常な反応を示すようになる。
- 筋肉がこわばる・力が抜けない(特に首・肩・背中の筋肉が常に硬直)
- 動悸・息苦しさが出る(交感神経が優位になり、心拍数が常に高い)
- めまいやふらつきが起こる(血流が悪くなり、脳に十分な酸素が届かない)
- 手足が冷えやすい(血管が収縮し、血流が滞る)
- 胃腸の調子が悪くなる(過敏性腸症候群になりやすい、消化不良・下痢・便秘)
- 慢性的な疲労感が続く(睡眠をとっても回復しない、常にエネルギー不足)
- 睡眠障害(寝つきが悪い・途中で目が覚める)(脳が警戒状態を続けるため、深い睡眠が取れない)
過覚性が続くと、精神的にも肉体的にも常に緊張した状態が続き、心身ともに疲弊していいきます。
この状態を改善するには、心理的な問題(トラウマ・ストレス)を解決し、過覚性を解除することが必要となります。
過覚性の人の人格・性格的特徴
過覚性の状態にある人は、神経が過剰に興奮し続けているため、精神的にも肉体的にも常に緊張状態にある影響で、以下のような特徴が出やすくなることもあります。
- 感情のコントロールが難しい
- ヒステリックになりやすい(感情が爆発しやすい、特に怒りや不安)
- 些細なことで過剰に反応する(他人の言葉や行動に敏感すぎる)
- イライラしやすく、攻撃的になる(交感神経が優位になり、常に戦闘モード)
- 極端な感情の揺れがある(一瞬前まで楽しそうだったのに急に不安になる)
- 過剰な警戒心・不安感
- 常に周囲を気にする(他人の視線や評価に敏感)
- 疑い深くなりやすい(「騙されているかも?」とすぐ思う)
- 未来に対する強い不安を持つ(「どうしよう…」「何か悪いことが起こるかも」)
- 身体の緊張が抜けない
- 常に体がこわばっている(肩・首・背中が異常に硬い)
- 呼吸が浅く、息苦しさを感じやすい(リラックスできない)
- 手足が冷たい、冷え性(血流が悪化している)
- 思考の特徴
- ネガティブ思考が強い(「どうせうまくいかない」と思いがち)
- 過去の嫌な記憶を何度も思い出す(トラウマ的思考のループ)
- 極端な白黒思考(0か100か)(「〇〇しなきゃ意味がない!」)
- 人間関係の問題
- 依存しやすい or 拒絶しやすい(人を極端に求めたり、逆に突き放したり)
- コミュニケーションが難しい(感情が不安定で、相手の意図を深読みしすぎる)
- 自己肯定感が低く、常に自分を責める(「自分はダメな人間だ…」と感じやすい)
つまり
過覚性の人は、神経が常に興奮しているため、感情が安定せず、過剰な警戒心・不安・攻撃性・ネガティブ思考が強くなる。
ヒステリック、被害妄想、極端な考え方をしやすい傾向がある。
この状態を改善するには、神経の興奮を抑え、リラックスしやすい状態を作ることが重要です。
まとめ
自律神経失調症を改善するには、原因を見極め、それに対応できる術者を選ぶことが最も重要です。
- 生活習慣の乱れ → 生活改善とボディーワークで回復可能
- 事故・ケガの影響 → 身体の歪みを整える施術で改善可能
- 心因性のもの → トラウマ解消や心理的ストレスを取り除く施術が必要
この三つの状態を見極め。的確なアプローチをしてくれるお店を選んでほしいです。
もしご縁があれば当院の施術をお試しください。
結果で応えます。