本物のゴッドハンドを見抜く10の基準|信頼できる施術家の選び方
「ゴッドハンド」と言われる施術家を探しているけれど、本当に信頼できる人がどこにいるのか分からない──。
ネットや口コミでは良いことばかり書かれていて、どれも同じに見えてしまう。
そんな不安を抱えていませんか?
このページでは、15年以上の施術経験をもとに、“本物の施術家”を見抜くための基準をお伝えします。
施術選びで失敗したくない方は、ぜひ最後までご覧ください。
毎回同じ施術をする気功師・整体師は上手くない
整体に通っていて、毎回同じ施術を受けていませんか?
「前回と同じ内容で、また1週間後」──これでは一度戻った状態を、再びそのまま繰り返しているだけです。
また、特定の部位ばかりを何度も繰り返し施術するやり方も、根本的な改善にはなりません。
なぜなら、同じ部位を施術すると、根本原因まで届く、根本原因が改善するという都合の良いことは起きないからです。
やはり状態にあった適切な施術をしない限り、改善はしないのです。
にもかかわらず、マニュアル通りに同じことを繰り返すだけでは、体の本当の状態を見抜けていない証拠です。
その時その時の状態を正しく見極め、必要な部位・必要な技術を的確に使い分けられる──そういう柔軟な対応ができる人こそが、本当の意味での「ゴッドハンド」なのです。
一つの理論にこだわる施術家は、改善できない
「脳脊髄液の流れが原因」「首の骨のズレが原因」「筋膜の癒着がすべての元凶」──
こうした“単一理論”に基づいた施術をしている方を多く見かけますが、現実は違います。
実際、そうした施術を受けても改善しなかった方々が、うちの院にたくさん来られます。
そしてこちらで改善するということは、一つのやり方だけでは足りないということを結果が示しているのです。
好きな技術を押し通す“自己満足の施術家”が多すぎる
多くの施術家は、自分が気に入っている技術や考え方に固執しています。
でも、それは本当に患者のための施術でしょうか?
中でも目立つのが「痛い施術」を平気で行う人たち。
強い刺激を与えて悶絶させるようなやり方は、単に自分のやり方を通したいだけであって、患者の立場に立った発想とは到底言えません。
不快感を与えずに改善できる技術が世の中にいくらでもある中で、なぜわざわざ苦痛を選ぶのか──その背景にあるのはエゴや我の強さだと私は考えています。
多様な技術で対応できるかが本物かどうかの分かれ目
脳脊髄液の滞り、首の骨の歪み、深層筋や筋膜の問題。
こうした一つの理論にこだわる施術法がありますが、それでは改善しないケースの方が圧倒的に多いです。
つまり、一つのテクニックだけでは不十分だということです。
なぜなら、それらを受けても改善しなかった方が、実際にうちに来て元気になっているからです。
私自身、いくつもの技術を学び、現場で使ってきた中で、一つのやり方だけで対応できたことは、ほとんどありません。
むしろ、複数の技術を持っていたからこそ、幅広い不調に対応できてきたという結果があります。
知っておいてほしいのは、「結果」よりも「自分の好きなやり方」を優先して施術している人が、実際には非常に多いという事実です。
本来、施術は施術家の都合ではなく、目の前の体の状態に合わせて行うものです。
セルフケアをさせない施術家が本物
施術後にお客さんに「自分でも良くなるために、何かした方がいいですか?」と聞かれることもありますが、必要ありませんと答えています。
施術だけで改善するからです。
そもそも、お金をいただいて施術しているのに、仕事(改善の一部)をお客さんに任せるのはおかしいと思いませんか?
ストレッチやセルフケアを教えて感謝される場合もあるかもしれませんが、それはプロとしての責任をお客さんに渡しているのと同じです。
さらに、もし改善しなかったときに「ちゃんとセルフケアやってますか?」と、お客さんのせいにする──そういう話も実際によくあります。
そういうやり方をしている人は、まともなカイロプラクティックやオステオパシーを学んだことがなく、ストレッチしか知らないのだと思います。
本当に効果の高い技術を知っていれば、施術だけで十分に改善できることが分かるので、セルフケアやストレッチを教える必要はありません。
ストレッチよりもっと効果が高くて色んな症状が改善できる方法が世の中にはあるのをしっていたら、わざわざストレッチを広める必要はありません。
さらに言えば、ストレッチなどのセルフケアをしなくても健康な人はいくらでもいます。
それに、常にストレッチをしているバレエ、新体操の選手、ヨガインストラクターの先生など、体が柔らかい人たちも不調を抱えて改善しに来ます。
生まれつき体がとても柔らかい人もこられます。
つまり、体が柔らかい=健康というわけではありません。
これらの理由から、私はストレッチやセルフケアを勧めません。
施術だけで、しっかり完結させるのがゴッドハンドです。
痛い施術はしない
痛い施術と言うのは筋肉を強く押す、揉む、ストレッチなど手法はどうであれ、受け手に痛みを与える方法です。
グイグイ押すような痛い施術をする人もいますが、それは「施術なら苦痛を与えても構わない」というエゴに他なりません。
結局は、人に苦痛を与えてでも自分のやり方を通したいだけ。
私は、そういう人を“我儘で他人に優しくない人だなって思います。
痛い施術をする人は、受け手に不快な思いをさせずに改善できる、もっと効果的な技術が世の中にいくらでもあることを知らないか、知っていても学ぼうとしない人です。
少し考えれば分かることなのに、それすらしないのは勉強不足と言わざるを得ません。
それでもなお、なぜあえて受けてを苦しませるような施術を選ぶのか。私には理解できません。
苦痛を与えてまで自分のやり方を通そうとするのは、他人への配慮に欠けた我儘だと思います。
痛みや不快感を与えた時点で、それはもうゴッドハンドではありません。
機械や施術器具など使わない
僕の中で“レジェンド”と呼べる施術家が何人かいます。
10年以上前、まだ勤務していた頃、その中のひとりに言われた言葉があります。
「道具は人の手には適わない」
当時の僕は、まだ器具を使って施術していた時期で、正直その言葉がすぐには腑に落ちませんでした。
でも今思えば、ただ未熟だっただけ。自分の実力のなさを道具でごまかしていただけだったと反省しています。
自分の腕がある程度育った今では、はっきりと分かります。
施術は、道具よりも人の手の方が確実に優れていると。
あの人はやっぱり正しかったし、やっぱり上手かった。今なら心からそう思います。
だからこそ、本物のゴッドハンドは、機械や器具には頼りません。
食生活の改善を求めない
自称ゴッドハンドの整体師がいて、施術で症状が改善しないと、決まってこう言うんです。
「腸の状態が悪い」「食べ物が原因」「あれは食べるな、これもやめろ」などと、症状の原因をお客さんの食生活のせいにする。
正直、こういうやり方は理解できません。
もちろん、糖尿病やアレルギーのように食事が直接の原因になるケースは例外です。
でも整体や気功の施術に来る多くの不調に対して、食事制限を課すのは明らかに間違いです。
なぜなら、うちでは卒業していく人の中で食生活の改善をした人は100人に一人もいないからです。
そもそも、同じような食事をしている人は世の中に山ほどいます。
でも全員が同じ病気になるわけじゃない。
それだけで答えは出ています。
元気に暮らしている人は、多少好きな物を食べていても元気です。
この当たり前のことに気づけず、食事の話を持ち出す整体師の思考には、ついていけません。
もちろん例外はあります。
たとえば、お菓子を毎日一袋食べる子どもや、毎日ラーメンという大人がいれば、それはさすがに控えた方がいいと言います。
というわけで、食生活の指導をしない人こそが、真のゴッドハンドです。
危険な施術はしない
危険な施術とは、赤ちゃんや高齢者にはできないような、相手を選ぶ施術法のことです。
たとえば、ボキボキと無作為に骨を鳴らす手法は、一歩間違えれば筋肉や靱帯の損傷を引き起こします。
一般的なマッサージでも、強く揉んだり押したりすれば、肋骨を骨折させてしまうこともあります。
実際に私自身、頸椎のスラスト──いわゆる首をボキボキするテクニックで、10年以上後遺症に苦しみました。
施術の腕が上がったことで、9割ほど自分で改善できています。
また、知り合いで「強押しマッサージ」をして肋骨を折ってしまった人もいます。
ストレッチも肩の脱臼を引き起こす可能性があり、これらの事故は年に数件は起きています。
体調の悪い人に対して、わざわざ危険を伴う手技を選ぶべきではありません。
本当に腕のある施術家なら、そんなやり方はしません。
赤ちゃんから高齢者、妊婦さんまで、相手を選ばず安全に施術できる。
それこそがゴッドハンドの条件です。
初回の施術で効果が現れるのが本物
「施術を5回、10回と受けたあたりから効果が出てきます」──そう説明する施術家が多いですが、それは違います。
気功や整体で対応できる範囲の不調であれば、本来は初回から変化が出るのが普通です。
例えばこんな不調:
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原因不明の痛み、しびれ、不快感
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可動域の制限
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頭痛、肩こり、腰痛などの一般的な不調
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めまい、息苦しさ、動悸、耳鳴り
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不安感、焦り、緊張などの精神的な症状
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身体の冷えや姿勢の悪さ など
こうした不調に対して、初回で「楽になった」と実感させられる技術を持っている人こそが、本当の意味でのゴッドハンドです。
施術を受けるたびに不調が改善していくのが本物
施術直後や数日は楽になるけれど、また元に戻る。
そんな一進一退をくり返す場合、それは本物の技術とは言えません。
週に1回、隔週で通い続けるように仕向けられ、「いつまで通えば良いのか分からない」
そう感じさせるような店もありますが、それはメンテナンスという名の通院ビジネスです。
本来、施術のたびに明確に体調が改善していくのが普通です。
そして、回を重ねるごとに前よりも良くなっていくと実感できて卒業できるのが、ゴッドハンドの条件です。
半年・一年と長期で通わないのがゴッドハンド
お客さんとの会話でよくあるのが、「以前、○○が悪くて整体に通っていたけど、治るまで半年〜一年かかった」という話です。
時間とお金をかけて少しずつ良くなったと思いたい気持ちは理解できます。
ですが、半年も一年もかかった場合、施術で良くなったのか、時間の経過で自然に回復したのかは正直わかりません。
本来であれば、初回から明確に改善が見られ、2〜3か月で卒業できるのが普通です。
半年・一年経った頃には、すでに不調のことなど忘れて、穏やかな日常を取り戻しているのが理想です。
つまり、長期的に通わせない施術こそが、本当に効果がある施術。
それができるのが、ゴッドハンドです。
卒業があるのが、本当の施術
気功でも整体でも、本当に改善すれば通院には終わりがある=卒業があるはずです
ですが実際には、「再発しないように予防しましょう」「良い状態を維持するために通いましょう」といった理由をつけて、通院を続けさせようとする施術院がほとんどです。
なぜなら売り上げのためにどうしたら通い続けてくれるか、常に意識しているからです。
新規のお客さんを一人獲得するのは、思っている以上に大変です。
だからこそ、多くの施術家は、今いるお客さんに通い続けてもらう方が簡単で効率的だと考えです。
常連客を作って経営を安定させられるので、ビジネスモデル的にも決して間違えた考えではありません。
でも、本当に良くなれば再発もしにくくなり、たとえ完全に改善しなくても「通わないと生活できない」ような状態にはなりません。
再発しないまで整えられる上手さがあるのがゴッドハンドです。
ゴッドハンドが売り上げのために、通う必要がない人を来させ続けるなんてカッコ悪いです。
ただしこれについては各々の経営理論があるので、全部正しいとは思っていません。
ただし売り上げのために、通う必要のない人を引き留め続けるような施術家を、私は本物だとは思いません。
まとめ
僕が思うゴッドハンドとは、どんな症状でも治す人ではありません。
大事なのは、無駄なことをしない・させないという姿勢です。
つまり、改善に直接関係ない補助食品を勧めたり、食事の改善を押しつけたり、ストレッチなどのセルフケアをさせたりしない。
患者に不安や苦痛を与えず、必要な施術だけでしっかりと改善へ導き、最終的には卒業させる。
そういう施術家こそが、僕の考えるゴッドハンドです。
言い換えれば、気功や整体で対応できる不調を、余計なことをせず、最短で再発しない状態まで改善できる人。
そのシンプルな力を持った施術家が、お客さんにとって本当の意味で信頼できる存在なのだと思います。