こんにちは、今回は月間秘伝で紹介されていたり、DVDも出版されている太極拳の大家堀仁彦氏に太極拳を習ったお話をします。

太極拳と気功の関係性や、気功の大周天や小周天のお話も教えてもらうことが出来て、沢山実りのある稽古でした。

Youtubeを見ていたら、太極拳の動画が流れてきて見てみることにしました。

すると、合気道の合気(柔)のような事や、中国武術に見られる発勁をしていたので、この方はは本物っぽいと感じた。

そして、動画を見続けていると相手に触れずに相手をよろめかせて崩す技を使っていたのを見て、本物だと判断し個人稽古を申し込むことにした。

これほどの太極拳の使い手で、気を扱うのが上手なら、自分の気の勉強になってさらに気で施術するのが上手になれると確信したからです。

一般的には相手に触れずに相手をよろめかせたり、崩すのをみたら、やらせ、偽物と思う人が普通のはず。

しかし、私は光輪洞合気道という、一般的な合気道より古い合気道を習っていて、実際に人に触れずに人を崩す技を体験しているので、偽物とは感じるどころかむしろ偽物と本物の違いが分かったのです。

説明すると相手に触らずに崩すのは、催眠術や暗示効果のようなものではなく、人間は相手に錯覚を起こさせるようなやり方があり、それが武術の技として受け継がれているだけなのです。

丁度気功を受けたことがない人は触らずに人を施術する方法があるわけがないのが分からないのと同じで、気功を受けたことがある人には、なじみがあるというようにです。

なのでこの相手に触れずに相手のバランスを崩す方法を知っている人にとっては不思議な事ではなく、当たり前の事です。

当日になり、先生がお見えになり稽古が始まりました。

稽古場所は私のお店で行う事になり、お店につくと堀先生に私が気功をどのように習得したのか、質問されたので簡単に説明しました。

ある日ふと疑問に思い、いつもは触れてやっている施術を触れずにやったらできて、それから試行錯誤して今に至るという話を。

つぎにどのようにして気を送っているのか気功の施術の仕方になりました。

そこで私が一般的な気功師は気を送る時に自分の念を同時に送っているから気の効果が低くなるが、次の段階は気を送る際は念を交えずただ気を送るだけ、その次の段階は無になると自然に体から気が出た気を用いて気で施術している、その方が良い結果が出るという話をしました。

すると堀先生に、小周天しかできない人は気で治療をすると自分の気を使ってしまうから疲れるが、大周天を達成すると、大気の気を自然と取り込んでいるから疲れずにきをおくれるようになる、その感じだと上野さんは大周天までできているという事でした。

自部の気功の話はそこそこに太極拳と気功の関係性の話も教えてもらいました。

太極拳と気功は同じではないが、例えるなら二つの円の端を重なり合わせたように共通している部分があると。

意念で気を丹田に気を集めて、丹田を動かしてから、身体を動かす、この一連の流れがあって初めて太極拳になるという事。

また、気を用いて体を動かし技とするというのが太極拳であり、気功をやっていない太極拳は踊りにしかならず、太極拳のようで太極拳ではないというお話しでした。

実際に技をかけて頂くと、動画で見たとおり、技をかけられた相手がよろけたり転んだりという事が、普通に力で抵抗したらそのまま起こりました。

また触らずに相手を崩す方法も、やってもらうと、触る直前に拍子抜けするというか、勝手にバランスが崩れて、体制も崩れてしまう感じでした。

これは冒頭でお話しした自分が現在習っている光輪洞合気道の先生にいつもされている事と同じ現象でした。

太極拳でも光輪洞合気道でも共通する部分や技があり、今の自分の光輪洞合気道の技との習得と理解度の深まりに非常に役立ちました。

また合気道のようにできる人はできるけど、出来ない人は何十年稽古しても鳴かず飛ばずの世界と違ったところも良かったです。

合気道の世界では感覚でしか伝えられていない合気上げや合気下げも、太極拳では気と意識の使い方を交えて、明確に表現されていました。

おかげで、自分の技の精度も一気に高まり、翌日の合気道の稽古で試した結果、いつも以上に上手く技をかけることが出来ました。

太極拳の方が、習得する過程が階的に作られていたり、理論も一つ一つが分かりやすいので、誰にでも習得しやすく体系立てられているのは、とても感服しました。

動画で見たとおりに堀先生の教えられている太極拳は、一般的なただ動作を真似るだけ踊りのような太極拳とは全く違い、質を追求し高められる本物の太極拳でした。

また一般の太極拳の先生が言っていないような事を沢山教えてもらったので、お話を聞いていても、とても勉強になり楽しかったです。

今後も自分の気功の施術を上達するため、さらに気を強くするために太極拳を学んでみたいです。

太極拳の稽古が終わった後に堀先生に私の気功を受けて頂いた結果、身体が温かくなって楽な感じがする、自分でこれだけ気功を上達させるのは大したものだと、気の世界にも精通される方に言って頂けたのはひとしおでした。

その後に癌を患われている方をご紹介して頂き、気功の施術の効果を認めて頂けたのかなと嬉しく思えました。

今回は太極拳など気功と相通じる物事を通して、気功を上達させるのもありですと言うお話でした。

ご参考になれば幸いです。