先日、生徒さんから「気功ってどこに送るんですか?」という質問を受けました。
普段、当たり前のように行っている気功の施術ですが、改めて「どこに気を送るのか」という点を深く考えたことはなかったのです。
実は、この質問に対する答えはとてもシンプル。「全部に送ります」。
今回は、その理由をさまざまな症状や原因の深さに基づいて詳しく解説していきます。
1 表層的な原因に対する気功
肩こり、首こり、腰痛、頭痛、吐き気、胸焼け、軽度の耳鳴りやめまい、動悸や顎関節症など。
これらは例えば、マッサージ、カイロプラクティックや整体、気功、ストレッチなど代替医療と言われるようなものでも対応できますと代替医療でも対応可能と宣伝しています。
主に筋肉や血流の問題といった体の浅い部分で発生するケースが多い症状です。
これらの症状は加逆性が高い、つまり元に戻りやすい機能的な問題が原因となっていることが特徴です。
筋肉であれば軽く揉むだけでその場で緩み、血行が良くなるなど、自然治癒力がすぐに働きやすい。
加逆性が高いというのは、そういうことを指します。
したがって、このような症状には、筋肉や血流の改善を目的に気を送る必要があるという事です。
※補足
「加逆性が高い」とは、体が元の状態に戻りやすいことを意味します。
筋肉や血流の問題は、体の自己治癒力が働きやすいため、適切な施術やアプローチでその場で簡単に改善できる不調です。
ということは?代替医療でこれらの不調をすぐに改善できない、もしくは数回で卒業させられない先生の技術は決して高くありません。
2 深層的な原因に対する気功
次の段階では、原因が少し深層的に、もう少し深い部分に問題がある場合についてです。
自律神経や内臓機能など、体のより複雑な、心部に問題があるケースが該当します。
要するに、ストレスや神経伝達の異常、血流不良など、複合的な原因が絡み合っていることが多いのです。
このような場合、最初に説明したものより加逆性が少し低くなる、つまり元に戻りにくい特徴があります。
具体的な症状としては、自律神経失調症、喉の違和感、貧尿、逆流性食道炎、慢性的な倦怠感などがあります。
他にも、やる気の低下、不眠、不安感いった症状も挙げられます。
これらは軽度の精神疾患とまでは言えないものの、日常生活に支障をきたす不調です。
こうした症状を改善するためには、必要な組織に気を送ることが重要です。
ただし、ただ気を送っているだけでは効果が頭打ちになりがちです。
頭打ちにならない気の送り方を行う必要があります。
ちなみにここまでの不調は整体やカイロプラクティックなどの代替医療で十二分に改善可能な不調です。
でも数回で卒業できない場合はやっぱり上手じゃない先生という事になってしまいます。
3 不可逆的・進行性の原因に対する気功
さらに、さらには原因が深刻で不可逆、つまり元に戻らない、あるいは非常に戻りにくい、進行性の疾患の場合です。
たとえば、難病や奇病、進行性の疾患、脳や神経系の損傷などです。
神経細胞の損傷や脳の変性、中枢神経系の問題などは、再生能力が低く、回復に非常に時間がかかる症状や残念ながら効果のないものも当然あります。
これらは筋肉や血流、自律神経の問題とは異なり、原因が深いだけでなく、放置すると悪化する可能性も否めません。
しかし、不可逆性や進行性の疾患は確かに回復が難しい場合が多いです。
しかし、気功による全体的なバランスの調整は、症状の進行を緩和したり、生活の質を向上させる可能性があります。
最終的に言えるのは、こうした深刻な原因に対しても気を送るということです。
4 なぜ「全部」に送るのか?
結論として、「どこに気を送るか」という問いに対する答えは、「全部」に送るということです。
理由は明白です。「気功は、部分だけにアプローチするものではありません。体も心も複雑に絡み合い、全体の調和があって初めて根本的な改善が実現します。
だからこそ、気を送るのは“全部”なのです。」
気功は、局所的な問題だけでなく、全体的なバランスを整えることで、自然治癒力を最大限に引き出す手法です。
例えば、肩こりの痛みが主な悩みだとしても、その原因が腰や足のバランスの崩れにある場合があります。
気功では、肩だけでなく体全体に気を送り、根本的な改善を目指します。
気功を受けると、体がじんわりと温かくなる感覚や、心がスーッと軽くなるようなリラックス感を覚える方が多いです。
これは、気が体内を流れることで緊張が解け、自然治癒力が高まるためです。
【まとめ】
気功は、表層的な問題から深層的、あるいは不可逆的な問題まで、全体を整えることで効果を発揮します。
生徒さんの質問がきっかけで、改めて「なぜ気功を全体に送る必要があるのか」を考えることができました。
皆さんも、「全体を見る」という気功の魅力をぜひ体感してください。
最後まで呼んでくださった方、ありがうございます。
本当はもう少し言いたいこともあるけれど、やっぱり言いたくても言えない部分があるのも事実です。
それは気功の施術をする際に効果を上げたり、施術の時間を大幅に短縮して効率的に改善するための肝心かなめの部分でもあります。
そういう部分を出してしまうと、出来ないのに集客のために真似する偽物気功師が出てきてしまうので書きたくてもかけない大人の事情があります。
そのため、どうしても「ここまでなら出せる」という範囲になってしまいます。
とはいえ、今後も出せる範囲でできる限り詳しく書いていきますので、またブログをチェックしていただければ幸いです。
有難うございました。
またよろしくお願いします。