顔面麻痺と坐骨神経痛のような不調に、一度で気功をした話
予約のお客を全員終えて、店を早く締めてくつろいでいた頃に、いつもの声で「上野く~ん」と自分の個人の携帯に電話がかかってきた。
マンションの管理人のおばちゃん、何かと困ったことがあると電話をくれる。
いつも内容は蕎麦屋の出前で知ってるところはないか?、何かのやり方がわからないなど簡単な事。
それと何かにつけて整体や気功のお客さんを自分に紹介してくれる。
今回は顔面麻痺のお友達がいて、ぜひ自分の施術を受けてみたいと言っている。と電話が来た。
「お店もうやってないの?悪いけどみてやってくれる?」っていうから、「いつもお世話になってるから断れないよ!」と二つ返事でOKした。
以前、風呂が使えなくなったときに風呂を借りたり、たまにマンションのエントランスで会うと、「ご飯食べていきなよ!」と食事をごちそうになったりと、色々世話好きなおばちゃんの頼み。断る理由がない。
顔面麻痺を発症してから半年ほどたっているとのこと、顔面麻痺は発症から施術を受けるのが早ければ早いほど改善しやすいが半年はちょっと早いとは言えない。
でも頼まれたからにはやってみようと思い、気功を行っていると、管理人のおばちゃんも何やら腰が痛いとぼやきだした。
詳しく話を聞くと坐骨神経痛のような痛みと腰が痛くて前かがみになれないのだそう。
そこで、じゃあ2人同時に気功やるからそこに座っててと、管理人のおばちゃんも同席してもらうことにした。
最大4人まで同時に気功の施術をして改善したことがあるので、2人でも余裕で気を送れる
15分ほど気功をしていると紹介できた女性が「顔面麻痺が原因で起こる顔のこわばりか9割ほどなくなった。」と驚いている。
そして「顔も、目が閉じていたのにさっきより少し大きく開いている。」と言っていたが、目の見開きが大きくなったのは自分にはわからなかった。
気功という初めての体験で気分が高まっているから錯覚しているのだろうと思った。
管理人のおばちゃんはというと、立ち上がった時に「あれ?痛くない、椅子から立ち上がって歩こうとするとここが痛かったのよ~。」と痛かったお尻の部分をさすったり、お辞儀をするように前かがみになって痛みがなくなっているのを確認していた。
「だから言ったじゃん、二人同時に気功で施術するって。」と簡単に説明すると、首をかしげて不思議がっていた。
顔面麻痺については一回の気功での効果は、垂れ下がった片方の下唇が少しだけ筋肉の張りを取り戻した感じがした。
あとは日々の生活の中で何かしら改善しているかどうかを確認してもらうことしか施術後にはできない。
顔のこわばりが9割減ったことで違和感や気持ち悪さがなくなって、それだけでも気が楽になったと喜んでもらえた。
管理人のおばちゃんに翌日に会って話を聞くと、腰からお尻にかけての痛みはもう何ともなくなったそう。良かった。