こんにちはよろしくお願いします。

今回は、ぎっくり腰の経験、慢性腰痛と不安による生活の制限についてのお話です。

50代の男性で、これまでに何度かぎっくり腰を経験され、それ以来、腰に対する不安感が抜けずに生活をされていました。

例えば、椅子に座る際には必ず手をついてからゆっくりと腰を下ろす、物を取る際の姿勢を極力避ける、両手を伸ばして行動するなど、何よりもぎっくり腰にならないようにと細心の注意を払って暮らしていらっしゃいました。

施術による身体の変化と心のギャップ 最初に施術を受けられた際には、腰痛は違和感程度にまで軽減し、かなり楽になったとおっしゃっていました。

 2回目の施術後も、その良い状態が続いており、以前よりも動作が楽になったというお話ができました。

ただ、実際には腰痛自体は確実に改善しているものの、ご本人は長年の経験から「本当にこの動作をしても大丈夫なのか」という不安を強く抱えており、そのために慎重にならざるを得ない状況でした。

つまり、不安感から動作を制限しながら過ごしている段階にあったのです。 

少しずつ動いて「大丈夫」を体感する 3回目の施術を受けた頃には、良い状態が23週間続いており、ご本人も「確かに良くなっているのかもしれない」と納得されるようになりました。

この頃から、実際の改善度とご本人が実感する改善度の間にギャップがあることがはっきりしてきました。

しかし、ご本人が少しずつ軽い運動を試みるようになり、それでも特に問題が起こらないことが確認できると、次第に「本当に大丈夫かもしれない」と実感されるようになりました。

 運動後も翌日に痛みが響いたり、違和感が出るといったことはなく、むしろ安定している状態が続いていました。

ふつうの動作が当たり前にできるようになる   4回目、5回目の施術を受ける頃には、テニスの素振りができるようになり、さらにはジョギングまでできるようになっていました。

 つまり、一般的に普通の人が行うような動作を問題なくこなせる状態になっていたのです。

今回の例は「すごい改善例」ではなく、日々行っている施術の一例であり、ごく当たり前に起こる結果です。

 施術の結果は当然のもの   私は施術に対して料金を頂戴している以上、こうした結果を出せて当然と考えています。

  もし施術の成果が出なければ、それはまぐれや運によるものとなってしまい、お金をいただくこと自体が不誠実だからです。

そのようなレベルの低い施術を提供するつもりは一切ありません。

腰痛が治っても「不安」が残る理由とは? 腰痛が改善しても、「本当に動いて大丈夫なのか?」という不安が残ることがあります。

痛みが消えたからといって、すぐに元通りの動きができるわけではありません。

では、どうすれば心と身体のギャップを埋めて、自然に動けるようになるのか? そのポイントを詳しく解説します。

身体の改善と心の改善はセットで考える 腰痛が治ったからといって、すぐに「以前と同じように自由に動ける」わけではありません。

なぜなら、長年の痛みの経験によって「また痛くなるかもしれない」という不安が残っているからです。

この「心のブレーキ」を外していくプロセスが、回復には欠かせません。 

身体が治っても心がついてこない理由 

痛みの記憶が残っていると、「また痛くなったらどうしよう」と慎重になってしまいがちです。

  このギャップを埋めるためには、「大丈夫なこと」を体感していくこと が大切です。 

多くの人は「本当に大丈夫なのか?」と 不安を抱えたままでは、一歩を踏み出せない ことがあります。

そのため、最初の段階では 「確実に安全だと感じられる動き」から始める ことが重要です。

ここで一つ注意したいのが、「動く際に違和感や不安定な感じがある」これは完全に治りきっていない状態なので、これは治ったとはいえず施術が必要な状態です。

施術で完全に不安定感を解消することが重要であり、身体がしっかり整っている状態でなければ、本当の意味での回復とは言えません。

次に、純粋な「不安感」は、腰が安定しているのに「また痛くなるかも」と怖がる心理的なものは、施術の必要はなく生活の中で払拭できます。

どのように動きを取り戻していくか?

 小さな動きから試す ・まずは痛みが出る心配のない動作からスタートする。

例えば、「座った状態で軽く上半身をひねる」「ゆっくり腰を曲げる」など。

不安がない範囲の動作を繰り返すことで、脳が「この動きは安全だ」と認識する。

慣れてきたら少しずつ負荷を増やす ・「腰を少し深く曲げる」「ゆっくり立ち上がる」など、普段避けていた動作を試す。

一度できた動作を繰り返し行い、脳と身体に「大丈夫だ」と覚えさせる。

つまり自分でも少しずつ「避けていた動き」に挑戦していく。

ここで大事なのは、「痛みが出ないかを恐れる」のではなく、「思ったよりも動けるかも」と気づくこと。

ふだんの動きを意識して変えていく

「これくらいなら大丈夫」と思えたら、生活の中で意識的にその動作を増やす。

例えば、「座るときに手をつかないようにしてみる」「歩幅を少し広げる」など。

普段の動作が自然になってくると、無意識の不安も減っていく。

 最終的には「何も考えずに動ける状態」に

施術を受け、少しずつ動いていくことで、気づいたときには「動くことへの不安」がなくなっている。

最終的には「痛みが取れた」ではなく、「普通に動けるようになった」という状態が本当の回復。

つまり、施術で「腰痛がなくなること」は第一段階であり、大前提です。

そして「不安なく自由に動けるようになること」が本当のゴールです。