今回はずっとモヤモヤしている治療院界隈のお話をします。
これからお話しする症状が治るメカニズムや症状の一覧は、整体、カイロプラクティック、ストレッチなどが来たら改善しますよと効果を宣伝している内容です。
これらの症状は手技療法のアプローチで改善が可能とされています。
当院の実績でも当たり前のように、実際に数回の施術で治ることが可能な症状です。
1 治りやすい症状の特徴と理由
特徴
- 原因が表層的:筋肉や血流など、身体の浅い部分で発生している問題が多い。
- 可逆性が高い:元に戻りやすい(治りやすい)機能的な問題が原因。
- 自己治癒力が速く働く:血流や筋肉の緊張は、適切な刺激を与えるとその場や数回で改善する
- 施術を受ける度に明らかに改善が比較できるほど効果が分かりやすく改善していく
- 数回で卒業可能
2 中程度の時間がかかる症状の特徴と理由
特徴
- 原因が深層的:自律神経や内臓機能など、身体の深部に問題がある。
- 複数の要因が絡む:ストレス、神経伝達、血流など複合的な原因が絡み合っている。
- 修復に時間がかかる:神経系や内臓機能の回復には継続的な調整(5回程度)が必要。
- 施術を受ける度に明らかに改善が比較できるほど効果が分かりやすく改善していく
- 数回で卒業可能
以下にその治りやすい症状と、治療院と呼ばれる店で対応可能と宣伝している症状を載せます。
神経系の症状
坐骨神経痛
線維筋痛症
腕や足のしびれ
肋間神経痛
軽度の高次機能障害
頭・首・肩の症状
肩こり
首こり
片頭痛
緊張性頭痛
軽度の耳鳴り
慢性的な喉の違和感(梅核気)
顎関節症
視野の異常(黒い点や視界の変化)
肩甲骨周りの痛み
肩甲骨の動きの制限
背中・腰・脚の症状
慢性腰痛
坐骨神経痛
こむら返り(筋肉のけいれん)
筋肉痛(慢性疲労によるもの)
足のむずむず感(むずむず脚症候群)
むくみ(浮腫)
内臓・消化器の症状
胃痛や胸やけ
便秘・下痢
逆流性食道炎
吐き気
- 循環器・代謝の症状
冷え性
動悸
手足の冷えやほてり(自律神経失調症)
むくみ(浮腫)
女性特有の症状
生理痛(重度ではないもの)
耳・聴覚の症状
突発性難聴(初期)
軽度の耳鳴り
精神的・自律神経の症状
不安感や軽度の精神疾患
不眠症(軽度~中程度)
倦怠感ややる気の低下
慢性的な疲労感
頻尿や尿意過多(過活動膀胱)
上記の症状はどこの治療院でも改善すると宣伝しています。
どの症状も珍しいものではなく、整体やカイロプラクティックなどのホームページをめにすれば、当たり前のように見られる内容ばかりです。
でも実際には通ってみると一向に良くならない、通い続けて良くならないどころが逆に時間が経過して悪化してしまう事もあります。
3 問題点:広範囲の治療院で治らない症例が多い理由
多くの治療院(整体、マッサージ、カイロプラクティック、ストレッチなど)が以下の症状に対応すると宣伝していますが、実際には治らない人が後を絶たない。
対応を謳う症状例
- 頭・首・肩の症状(肩こり、片頭痛、慢性的な喉の違和感など)
- 背中・腰・脚の症状(慢性腰痛、筋肉痛、むくみなど)
- 内臓・消化器の症状(便秘、吐き気、逆流性食道炎など)
- 神経系の症状(坐骨神経痛、線維筋痛症、肋間神経痛など)
- 循環器・代謝の症状(冷え性、動悸など)
- 精神的・自律神経の症状(不眠症、不安感、慢性的な疲労感など)
4 なぜ治らないのか
範疇外の症状を「治せる」と宣伝して集客する
本来の範疇外の症状に対して「治せる」と宣伝し、不必要な期待を抱かせている治療院が存在します。
その結果、患者は改善しない治療に通い続けることになり、時間と費用を浪費するだけでなく、治療そのものに対する不信感を持つようになります。
範疇外の症状
その治療院が提供している技術や手技では解決できない、より深い原因が関与している場合があります。
例えば、自律神経や内臓機能、トラウマに起因する症状など、表層的なアプローチでは解決できない問題が存在します。
知識・技術の不足
治療家自身の技量が未熟で、適切な施術ができていないことが原因です。
筋肉や関節へのアプローチであっても、効果を出すには正確で高度な技術が求められます。
勉強不足
身体や症状に対する深い理解が欠けており、効果的な技術を習得していない場合があります。
特に、症状の原因を正確に見極める知識が不足していると、誤った施術や無駄な施術を行い、患者が改善しません。
求めらえるのは、治らない理由を環境や患者のせいにする良いわけではなく、
- 正確な判断力
- 症状の原因を的確に見抜く力があるかどうか。
- 表面的な問題だけでなく、深い部分(自律神経や内臓、心理的要因)まで把握できるか。
- 効果的な技術
- その場しのぎではなく、根本から症状を改善する技術があるか。
- 個別の患者に応じた柔軟なアプローチができるか。
- 知識の深さと応用力
- 解剖学や生理学、心理学の知識を実際の治療に活かせているか。
- 患者ごとに異なる要因に対応できるか。
追加の問題点
範疇外の症状を「治せる」と謳うことは、以下のような問題を引き起こします:
患者の信頼を失う
→ 期待した効果が得られず、患者が治療そのものに不信感を持つ。
無駄な時間と費用をかけさせる
→ 本来は対応できない症状にもかかわらず、患者を繰り返し通わせることで、患者に無意味な出費と時間の浪費を強いる。
業界全体の信頼を損なう
→ 一部の治療院が無責任な宣伝を行うことで、同じ業界の他の治療院まで悪い印象を与えてしまう。
それでも治らない場合
技術を磨く努力や学びを怠った結果、以下の問題が発生していると言えます。
- 診断ミスで正しい施術に至らない。
- 技術が未熟で効果を出せない。
- 施術の結果を適切に評価・改善できない。
どう転んでも結局は、治療家側の技術の低さが原因で治らないのはかわりません。
なぜなら、身体の構造とアプローチの理論では適応範囲や、改善できるとされているからです。
でも治療家の中には、机上の空論や理想論だから実際には治すのは難しいという人もいるかもしれません。
でもそれは間違いです、なぜなら、うちの店では当たり前に治っているからです。
結局は技術不足で良い結果を見たことがない人のネガティブなイメージと言い訳でしかありません。
私自身もかつては結果が出せず、悩んだことがありました。
何年も技術や知識を深める時期がありました。
今でも変わらず上手くなろうと意識して試行錯誤しているのは変わりません。
その結果、現在ではお客さんが数回の施術で卒業できるような施術を提供できるようになりました。
結局、施術家として結果を出すには、自分の技術と向き合い、努力を続けるしかないのです。
5 結論:提供する技術が不十分なら辞めるべき
治りやすいはずの症状を治せない治療院は問題外
→ 本来、軽度から中程度の症状は、正しい技術があれば治せるものです。
治せないならば、治療家として「下手くそ」「勉強不足」と言わざるを得ません。
有資格者・無資格者の問題ではない
→ 資格の有無は関係なく、重要なのは提供する技術が患者のためになっているかどうかです。
質の低い治療を提供するなら辞めるべき
→ 治療家としての責任を果たせないなら、患者さんのためにも仕事を辞めるべきです。
過去最強に近いほど、きつい内容でしたが結局は治らない、治せない良いわけではなく、結果を出すために勉強するしかないのです。